RCJ通信

RCJ通信 第55号(2024年3月7日)

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 第55号

より良い静電気対策管理のための
RCJ通信
                 2024.3.7発行
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▼RCJ通信
静電気対策管理に従事する方々に向けて、日本電子部品信頼性センター(RCJ)が
開催するイベント情報をはじめ、規格の動向、対策に関するトピックス、RCJの活動を
発信するものです。
静電気対策にたずさわる方々に向けた情報を提供してまいります。

▼今月のもくじ
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【1】「第33回RCJ信頼性シンポジウム」優秀論文賞の発表
【2】「静電気対策従事者向けエキスパートセミナー」開講のご案内
【3】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ
【4】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ
【5】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験のご案内
【6】「第34回RCJ信頼性シンポジウム」発表論文募集のお知らせ
【7】静電気対策Q&A(55)
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【1】「第33回RCJ信頼性シンポジウム」優秀論文賞の発表

「RCJ信頼性シンポジウム」優秀論文賞は、毎年2月にRCJ信頼性シンポジウム実行
委員会が選出し、翌回のRCJ信頼性シンポジウムにて表彰授与されます。
2023年第33回RCJ信頼性シンポジウムの優秀論文は、以下の通りに決定いたしました。

題 名:自動CBE試験装置による放電波形解析
著者名:*澤田 真典、**福田 保裕、*三浦 秀明、*坂下 雄大
所 属:*阪和電子工業株式会社、 ** ESDコンサルタント

受賞者のみなさま、おめでとうございます。

詳細はこちら:https://rcj.or.jp/rcj-prize

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【2】「静電気対策従事者向けエキスパートセミナー」開催のご案内

RCJでは2024年度6月に「静電気対策従事者向けエキスパートセミナーを開催いたします。
このセミナーは受講生と講師間の距離を縮め理解を深めることを目的に少人数制(定員8名)
で行うセミナーです。ESD管理をされる中で静電気現象や測定技術、対策方法に疑問を
抱く方に、実技講習によってより深い知識を得ていただくことを考えております。
講習は同一内容で短期講習とゆっくり講習の2パターンを企画しますが、まずは短期講習の
2日間集中講座から始めます。講習内容は静電気現象の基礎からESD管理アイテムの特性、
評価(測定)、規格と管理など多岐にわたりESDコーディネータに必要な知識と実技をしっかり
身に付けていただく内容となっています。また受講終了後には終了証を発行いたします。
受講お申込み開始は、4月中旬を予定しております。

■開催概要
開催日:2024年6月中旬予定
講習会場:日本電子部品信頼性センター 会議室
定 員:8名(定員に満たなくても開催いたします)
受講費(消費税込):一般 66,000円   ESDコーディネータ及び賛助企業会員 52,800円

■講座内容(2日間集中講座)
 1日目 10:30~17:00 午前1講、午後3講
  ・静電気基礎理論講習と現象実演
  ・帯電電位測定理論講習と実技演習
  ・表面抵抗測定理論講習と実技演習  
  ・イオナイザ原理と評価方法の実技演習

 2日目 10:30~16:00 午前1講、午後2講
  ・静電気対策方法基礎と効果確認
  ・規格要求事項と日常管理
  ・Q&A及び自由討議

お問合せ先:info@rcj.or.jp

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【3】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ

資格認証セミナーの次回開催日時をお知らせいたします。
「第46回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー」は、以下の日程で開催いたします。
お申込み受付を開始いたしました。下記のページよりお申込みをお願いいたします。
  
■第46回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー ──────────────

開催日時:2024年5月16日(木)、17日(金)
会場:大田区産業プラザ 4階コンベンションホール(東京都大田区南蒲田1-20-20)
定員:150名

詳細・お申込みはこちら:https://rcj.or.jp/esdc-seminar

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【4】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ

ESD COORDINATOR、主任ESD COORDINATOR資格は、3年毎に更新することになってい
ます。資格更新セミナーは、ESD対策技術(規格改定を含め)のリフレッシュの機会を与える
ことを目的としています。 なお、対象者には、3月6日に案内状をメールでお送りしました。
今回は、資格有効期限が以下(1)~(3)の方で、資格を維持されるESDコーディネータ、
主任ESDコーディネータの方が対象です。

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(1)2023年12月31日
(2)2024年6月30日
(3)2024年12月31日
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ご自身の有効期限は、前回の更新時に発行された認証書(A4判の認証書で、資格登録
維持年会費を納入された後に毎年発行される認証カードとは異なります)をご確認ください。
有効期限切れの前後4回の更新セミナーの受講が可能です。

◆資格を維持されない場合は、必ず辞退届のご提出をお願いいたします。辞退届の
ご提出をもちまして正式な資格失効といたします。

「第48回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー」は、YouTube LiveでWeb同時配信
いたします。受講者のみなさまに事前にお知らせしますYouTubeの専用URLにアクセスしていただ
くだけで受講いただけます。インターネット接続環境とYouTubeをご覧になれるパソコン等があれば、
特別な設定なく受講いただけます。開催日時および会場は以下の通りです。

■第48回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー ──────────────
日時:2024年5月15日(水) 10:00~17:00
会場:大田区産業プラザ 3階特別会議室(東京都大田区南蒲田1-20-20)
    及びYouTube Live配信によるWeb受講
申込み締切日:2024年5月8日(水)

詳細・お申込みはこちら:https://rcj.or.jp/update-seminar
有効期限のお問合せ:info@rcj.or.

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【5】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験のご案内

RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験は、年に4回(2月、4月、8月、10月)
実施しております。
次回は、2024年4月5日(金)に実施します。

■RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験 ──────────────────

実施日:2024年4月5日(金)14:00~16:00
受験資格:RCJ ESD COORDINATOR 資格認証セミナーの既受講者(受講後2年間有効)
場 所:(一財)日本電子部品信頼性センター 会議室
定 員:6名(各日)

詳細・お申込みはこちら:https://rcj.or.jp/esdc-reexamination

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【6】「第34回RCJ信頼性シンポジウム」発表論文募集のお知らせ

RCJ信頼性シンポジウムは、ESD現象とESD対策、及び電子デバイス・電子部品信頼性
に特化したシンポジウムです。2024年は以下の日程で開催します。
2024年の第34回シンポジウムの発表論文の募集を開始しました。
奮ってご投稿くださるようお願いいたします。

発表論文申込締切:2024年7月5日(金)

■第33回RCJ信頼性シンポジウム ────────────────────

開催日時:2024年11月7日(木)~11月8日(金)
会場:大田区産業プラザ(東京、京急蒲田)
定員:100名

詳細・お申込みはこちら:https://rcj.or.jp/symposium

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【7】静電気対策Q&A(55)

第51号、第53号での掲載に続き、第45回ESDコーディネータ資格認証セミナー(2023年10月16日開催)
でのQ&Aの内容を掲載いたします。第45回でのQ&A紹介は今回が最終回となります。

■掲示物の貼り付け方法についての質問─────────────────────

マーキングを貼り付けるのは、普通の両面テープ(市販の絶縁性の両面テープ)でよいのでしょうか。

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◆回答例◆

資材は次のように定義し、資材と性質の組み合わせで考えてみましょう。
・資材:保持物(壁等の貼り付けられる側)、両面テープ、掲示物(マーキング等)の3種類
・資材の性質:絶縁性、拡散性/導電性(接地に接続)の2種類

   (保持物)      <両面テープ>    [掲示物]
──────────────────────────────────────────      
(1)(絶縁性)      <絶縁性>      [絶縁性]
(2)(絶縁性)      <絶縁性>      [拡散性/導電性]
(3)(絶縁性)      <拡散性/導電性>  [絶縁性]
(4)(絶縁性)      <拡散性/導電性>  [拡散性/導電性]
(5)(拡散性/導電性)  <絶縁性>      [絶縁性]
(6)(拡散性/導電性)  <絶縁性>      [拡散性/導電性]
(7)(拡散性/導電性)  <拡散性/導電性>  [絶縁性]
(8)(拡散性/導電性)  <拡散性/導電性>  [拡散性/導電性]

『保持物が絶縁性』(組み合わせ(1)~(4))の場合には、掲示物上の電荷を保持物を介して接地に
逃がせないため、除電方法は両面テープの性質に依存しません。
同様に、『掲示物が絶縁性』((1)(3)(5)(7))の場合には、電荷を消失させる手段として接地を用いない
ため、除電方法は両面テープの性質に依存しません。このように、組み合わせ(1)~(5)(7)では、
両面テープの性質に関わらず掲示物の除電方法はイオナイザ等による電荷の中和が、また除電不可能な
ときは近傍のESDSの誘導帯電防止のため掲示物・ESDS間の距離の管理が必要となります。
『保持物かつ掲示物が拡散性/導電性』((6)(8))の場合には、両面テープの性質により掲示物の除電方法
が異なります。『両面テープが絶縁性』((6))の場合には、掲示物で発生した電荷は接地に逃がせない
ためイオナイザもしくは距離管理によるものとなります。『両面テープが拡散性/導電性』((8))の場合
には、掲示物は電気的に接地に接続されており発生した電荷は接地に逃がせるため、静電気管理の中で
安価で容易に実現可能な接地による管理が可能となります。
このように、両面テープの性質は保持物や掲示物の性質によって選択が可能です。EPA内での掲示物は
拡散性フィルムでラミネートされている、保持物も拡散性材料製が使われている場合が多く、この場合
には両面テープの使用を第一と考えた方が良いでしょう。