電子部品信頼性委員会(機能安全)
最近、FA等のコンピュータ制御電子機器及び自動車の機能安全が注目されています。その基本規格は、IEC 61508「電気・電子・プログラム電子安全関連系の機能安全」であり、自動車向けの機能安全規格はISO 26262でが2011年に発行されました。IEC 61508では、ハードウエアの安全度水準(SIL(Safety Integrity Level):4段階に分類(表1参照))を評価し、明らかにすることを要求しています。ISO 26262では、ASIL(Automotive SIL)と呼ばれ、やはり4段階に分類されています。SILの評価方法では、電子機器の構成電子部品の故障率を基に算出することになります。自社の信頼性データやフィールドデータを基に算出するのが望ましいが、手元にデータが無い場合に、公表されている故障率データを基に算出することになる。IECで公表している故障率モデルとして、IEC 62380/TR(Reliability Hand Book – A universal model for reliability prediction of Electronics components, PCBs and equipment)があり、規格では、このTRの使用が推薦されています。このTRは仏で作成されたので、特に欧州に輸出する場合、このTRを用いた故障率予測が要求されると言われています。なお、IEC/TRモデル以外にも、MIL-HDBK-217及びその後継規格の217plus(PRISM)等があり、これらの故障率モデルについて、調査研究することを目的とした調査研究委員会です。
平成25年度電子部品信頼性研究委員会成果報告 -機能安全規格の解説とSIL(ASIL)評価のための電子部品故障率予測ガイドライン-
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