RCJ通信

RCJ通信 第52号(2023年12月7日)

┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏
 第52号

より良い静電気対策管理のための
RCJ通信
                 2023.12.7発行
┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏┏ http://www.rcj.or.jp

▼RCJ通信
静電気対策管理に従事する方々に向けて、日本電子部品信頼性センター(RCJ)が
開催するイベント情報をはじめ、規格の動向、対策に関するトピックス、RCJの活動を
発信するものです。
静電気対策にたずさわる方々に向けた情報を提供してまいります。

▼今月のもくじ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【1】「第32回RCJ信頼性シンポジウム/信頼性・ESD対策技術展示会」開催報告
【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験のご案内
【3】RCJ情報検索サービスのご案内
【4】ESD COORDINATOR資格の有効期限、維持及び更新についてのご案内
【5】2023年度内の資格認証セミナー、資格更新セミナー終了のお知らせ
【6】静電気対策Q&A(52)
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

【1】「第32回RCJ信頼性シンポジウム/信頼性・ESD対策技術展示会」開催報告

2023年11月9日、10日に大田区産業プラザで第33回RCJ信頼性シンポジウムと信頼性・
ESD対策技術展示会を開催しました。シンポジウムは例年通り信頼性技術とEOS/ESD/
EMCシンポジウムの論文発表、講演を行い、参加者数は昨年よりも多く盛況となりま
した。特に今年は基板・モジュール静電気対策に関するセッションとSiCパワー半導体
と最先端LSIの信頼性に関するセッションの参加者が多く、基板・モジュールの最後に
行ったパネルディスカッションは定時をオーバーするほど活況でした。
また9日の夕方には出展社も参加して情報交換会(立食懇親会)を行いました。
久しぶりの立食による懇親会で参加人数は100名近くにもなっていたようです。コロナ
禍では立食での懇親会が規制されていたこともあり久しぶりの立食パーティに皆さん
会話が弾んでいるようでした。
展示会の開催日は9日、10日となっておりますが、8日はESDコーディネータ資格更新
セミナーがあり、設営後の夕方、更新セミナー受講者のみセミナーの一環として展示
を見学いただきました。例年ですと見学者は来場後サっと引けてしまうのですが、今年
は終了時間の5時を過ぎても出展社と打ち合わせている方もいらして、実機を展示する
展示会の価値が再認識されてきたと感じました。今年の展示会来場者増加のための支援
として展示会場内で無料の静電気セミナーを行いましたところ、ほぼ満席となったこと
から来年も引き続き講演を企画しようと思います。
今年の来場者は去年に比べ微増といったところで、アンケートの結果やご来場の方から
のご意見からもまだまだ宣伝が不足していると感じられ、効果的な宣伝活動に努めなく
てはと実感してます。
来年も出展社増や展示会イベント等いろいろと企画いたしますのでシンポジウムと合わ
せてごぜひ参加をご検討ください。皆様のご来場をお待ちしております。
最後にシンポジウムと展示会の運営各位、出展社の皆様、ご協力ありがとうございました。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験のご案内

RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験は、年に4回(2月、4月、8月、10月)
実施しております。
次回は、2024年1月31日(水)、2月1日(木)、2月2日(金)に実施します。
希望日を選択してお申込みください。

■RCJ ESD COORDINATOR資格認証再試験 ──────────────────

実施日:2024年1月31日(水)14:00~16:00
    2024年2月1日(木)14:00~16:00
    2024年2月2日(金)14:00~16:00

受験資格:RCJ ESD COORDINATOR 資格認証セミナーの既受講者(受講後2年間有効)
場 所:(一財)日本電子部品信頼性センター 会議室
定 員:6名(各日)

詳細・お申込みはこちら:https://rcj.or.jp/esdc-reexamination

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【3】RCJ情報検索サービスのご案内

日本電子部品信頼性センターでは、半導体の黎明期の1970年代以降、40年以上にわたり
蓄積された、電子デバイスのESD関連及び信頼性に関する知的財産資料を保有しています。
RCJ情報検索サービスは、信頼性・静電気管理技術者の方々が必要な文献、情報を容易に
検索し、入手が可能となる有料会員制サービスです。RCJ会員以外の方も検索可能です。
ぜひ日々の業務にお役立てください。

詳しくはこちらから:https://rcj.or.jp/explore-system

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【4】ESD COORDINATOR資格の有効期限、維持及び更新についてのご案内

有効期限につきましてお問い合わせいただくことがありますので、改めて本資格の
有効期限、維持及び更新につきましてご案内いたします。
◆有効期限と更新セミナー受講について
ESD COORDINATOR資格の有効期限は初回登録日から3年とします。この有効期限
は、合格後に発行される認証書(A4判の紙)に記載されています。資格の更新のため
には、更新セミナーの受講が必要です。更新セミナーは1日間を予定し、試験はあり
ません。ただしレポート提出は必須でその評価結果を以て合格とします。
3年ごとの更新セミナーの受講は、IEC 61340シリーズ規格の改定に伴う研修や知識
のリフレッシュの機会が必要と考えるためです。
更新セミナーの受講に際しては、有効期限の半年前から半年後、1年間の受講期間
があり、その間のどのセミナーを受けることも可能ですが、資格有効期限は資格を
取得した年から始まる3年の周期が繰り返されます。
たとえば、2023年5月の認証セミナーに合格した場合は、有効期限は2023年6月~
2026年6月です。更新する場合、更新セミナー受講可能期間の2025年11月の更新
セミナーを受講しても、2026年11月の更新セミナーを受講しても、つぎの有効期限
は、2029年6月です。

◆資格登録維持年会費と認証カードについて
資格維持には、年度(4月から翌年3月まで)ごとに資格登録維持年会費(年会費)
をお支払いいただく必要があります。但し、初回登録年度は年会費は必要ありません。
年会費のご請求書は、毎年4月中旬に、BtoBプラットフォーム請求書から発行して
おります。請求後1年を過ぎて年会費の納入が無い場合は、有効期限内でも資格が失効
する場合があります。資格が不要になった方は、直ちに資格辞退届のご提出をお願い
いたします。
また、1年ごとに認証カード(プラスチックのカード)を発行します。認証カードの
有効期限は1年間(資格取得月~翌年の前月、すなわち、5月の認証セミナーを受講
し合格した方:7月1日~翌年6月30日、11月の認証セミナーを受講し合格した方:
1月1日~12月31日)とします。

詳しくはこちらをごらんください:https://rcj.or.jp/esdc-page

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

【5】2023年度内の資格認証セミナー、資格更新セミナー終了のお知らせ

日頃、弊センターの活動にご理解を賜りまして誠にありがとうございます。
2023年度は、ESDコーディネータ資格認証セミナーを5月、10月に、資格更新セミナー
を5月、9月、11月に、主任ESDコーディネータ資格認証セミナーを11月に開催いた
ました。
次回の資格認証セミナー、資格更新セミナーは、両セミナーともに2024年5月に開催
いたします。両セミナーの受講申込受付開始は、2024年3月上旬の予定です。
詳細は、ホームページ、RCJ通信でご案内いたします。

各セミナーに関するお問い合わせはこちらのアドレスにお願いいたします:info@rcj.or.jp

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 

【6】静電気対策Q&A(52)

■静電気対策用履物についての質問 ─────────────────────

静電気対策用履物の判定について教えてください。
EPA入り口にある履物用のチェッカーでチェックすると、不具合を起こしていない履物
でもエラーになることがあります。どのように対処したらよいでしょうか。

=====================================
◆回答例◆

静電気対策用履物で履物が不具合を起こしていなくとも判定がエラーになる原因として
靴下の材質と厚さ、履物に入れた中敷き、気温の低さによる履物内部の湿気の少なさ等
が挙げられます。寒い季節に厚手の靴下を着用するなど、個人の自由である靴下を規制
するのは難しいと思いますが、綿の靴下1枚程度に抑えられるよう作業環境を整えた上
で静電気対策として理解してもらうことが必要です。中敷きも同様に絶縁性の中敷きを
履物内に入れているとNGになります。こちらも禁止行為としての教育が必要です。
問題は作業者がきちんとルール通りに着用しているにもかかわらずNGになることです。
人体と履物内部の乾燥が主な原因ですが、対処方法として着用後しばらく(10分程度)
してから測定するか、履物の中を直接湿らせることが改善に繋がります。
しかしEPAに入室するまでに10分も空けられないことが多く、その場合は靴の中を強制
的に湿らせるということになりますが、湿らせる方法によっては嫌がる方も多いと思い
ます。市販品の殺菌、防臭効果のあるスプレーを履物の中に少し吹きかける程度でした
ら受け入れられやすいと思います。ただし中身が無くなったままにならないように管理
が必要です。