RCJ通信

RCJ通信 第35号(2022年7月7日)

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 第35号

より良い静電気対策管理のための
RCJ通信
                2022.7.7 発行
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▼RCJ通信
静電気対策管理に従事する方々に向けて、日本電子部品信頼性センター(RCJ)が
開催するイベント情報をはじめ、規格の動向、対策に関するトピックス、RCJの活動
を発信するものです。
静電気対策にたずさわる方々に向けた情報を提供してまいります。

▼「新型コロナウイルス感染予防対策」について
日本電子部品信頼性センターが企画しているセミナー、イベント等は、政府の発表と
感染拡大の状況を鑑みて延期、もしくは中止することがあります。
企画を変更する際は事前に当センターがお送りするメールマガジン、ホームページの
トピックでお知らせいたしますのでご留意ください。
RCJ ESD COORDINATOR資格認証、資格更新セミナーでの新型コロナウイルス感染予防
対策につきましては、ホームページをご参照ください。

詳細はこちら:https://rcj.or.jp/oshirase/2651

▼今月のもくじ
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【1】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ
【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ
【3】2021年度ESDコーディネータ資格登録維持年会費ご入金のお願い
【4】ESD対策に関連する規格の動向(31)
【5】静電気対策Q&A(35)
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【1】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ

資格認証セミナーの次回開催日時をお知らせいたします。
「第43回 RCJ ESDコーディネータ資格認証セミナー」は、以下の日程で開催する予定
です。
  
■第43回RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー ──────────────

開催日時:2022年11月16日(水)、17日(木)
会場:大田区産業プラザ(東京都大田区南蒲田1-20-20)
定員:150名
※コロナ感染者数の状況によって定員数が変更になる可能性があります。

お申込み受付開始は、9月上旬を予定しています。

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【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ

ESD COORDINATOR、主任ESD COORDINATOR資格は、3年ごとに更新することになっていま
す。資格更新セミナーは、ESD対策技術(規格改定を含め)のリフレッシュの機会を
与えることを目的としています。
今回は、資格有効期限が以下(1)~(4)の方で、資格を維持されるESDコーディネータ、
主任ESDコーディネータの方が対象です。新型コロナの影響を考慮し、有効期限が
2021年6月30日、2021年12月31日の方も対象にしています。ただし、期限切れ後の受講
の場合は、期限切れ後、更新セミナー受講前の期間は認証書が発行されません。

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(1)2021年6月30日(コロナ禍対応)
(2)2021年12月31日(コロナ禍対応)
(3)2022年6月30日
(4)2022年12月31日
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なお有効期限が2020年6月30日、2020年12月31日でコロナ禍の影響で更新セミナーを
受講できなかった方々も受講期限は過ぎていますが、まだ更新を受け付けております
ので、受講のお申込みをご検討ください。

ご自身の有効期限は、前回の更新時に発行された認証書(A4判の認証書で、資格登録
維持年会費を納入された後に毎年発行される認証カードとは異なります)をご確認
ください。有効期限切れの前後4回の更新セミナーの受講が可能です。

2022年9月8日(木)開催の「第42回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー」は、
YouTube LiveでWeb同時配信いたします。受講者のみなさまに事前にお知らせします
YouTubeの専用URLにアクセスしていただくだけで受講いただけます。
インターネット接続環境とYouTubeをご覧になれるパソコン等があれば、特別な設定
なく受講いただけます。
Webによる受講は、更新セミナーのお申込みをしていただいた方を対象とし、本来
は会場にお越しいただくことが原則ですが、コロナ感染防止等の対応によって会場
でのご受講が難しい方の救済策としてWebでの受講を可としています。Webによる受
講者もセミナー受講後、課題レポートをご提出いただくことで更新とさせていただ
きます。
RCJでは、ESDコーディネータのみなさまが、コロナ禍が原因でESDコーディネータ
資格を失うことがないよう対応してまいります。

■第42回RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー ──────────────

日時:2022年9月8日(木)
会場:大田区産業プラザ 2階 小展示ホール(東京都大田区南蒲田1-20-20)
定員:現地70名  Web100名(小展示ホールのため)
※コロナ感染者数の状況によって定員数が変更になる可能性があります。

詳細はこちら:https://rcj.or.jp/update-seminar

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【3】2021年度ESDコーディネータ資格登録維持年会費ご入金のお願い

日頃、弊センターの活動にご理解を賜りまして誠にありがとうございます。
2022年度分のESDコーディネータ資格登録維持年会費のご請求書を4月19日に発行
いたしました。BtoBプラットフォーム請求書のIDをご登録いただいた方は、PDFを
ご確認いただき、ダウンロードをお願いいたします。
納入がお済みでない方は、至急、資格更新のご意志、認証カードの発行につきまし
て、ご連絡をいただきたくお願いいたします。
この登録維持年会費は、資格保有者が多人数となりましたESD COORDINATOR資格認証
制度を運営していくための重要な資金です。みなさまからいただきました登録維持
年会費は、認証カードの発行、セミナー事務局の運営維持、ESDコーディネータの
意見交換の場の充実等に充てております。認証カードの1年ごとの発行は、「人事
異動が激しく業務変更も頻繁に起こるので毎年発行してほしい」というESDコーディ
ネータのみなさまのご要望にお応えしたものです。
ご理解とご協力をお願い申し上げます。

認証カード発行申請フォーム:https://rcj.or.jp/esdc-card

BtoBプラットフォームにつきましてご不明な点がございましたら
info@rcj.or.jp までお問い合わせください。

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【4】ESD対策に関連する規格の動向(31)

今回はANSI解説の予定でしたが引き続きIEC規格の動向について解説します。
IECに設置された128の委員会TC(Technical Committee)の内、「静電気」は
101番目に作成されTC101委員会として活動しています。世界中にこの委員会に所属
する国内団体があり、日本のTC101審議団体がRCJです。
先月の解説で紹介したように現在いくつもの審議中の規格があり、私たちが使用し
ている規格は絶えず見直され、改訂されています。IECのホームページから、現在
審議中の規格を確認することができます。審議文書そのものは委員でないと見られ
ないのですが、どんな文書がどんな段階にあるのかを確認することができます。
IECで検索し、トップページの上段に「Standards Development」というタブがあり
ますのでここにカーソルをあてると「TC/SCs Facts and figures」
が引き出され、これをクリックすると各委員会のリストになります。このリスト
からTC101をクリックするとTC101のページに移り、このページの上段に
「Documents」のタブがありますのでこれをクリックしてください。現在進行中の
審議文書のリストがでてきます。これらの文書には歴代の連番が付けられていて
この番号の後に付けられているアルファベットで文書の状況を知ることができます。
ご参考にいくつか紹介すると「NP:New Work Item Proposal 新業務項目提案」
「CD: Committee Draft 委員会原案」「CDV: Committee Draft for Vote 投票用
委員会原案」「CC: Compilation of Comments on CD CDに対するコメント集」
「RV〇:Resalt of Voting on 〇〇 ○○の投票結果」「FDIS: Final Draft
International Standard 最終国際規格案」等となります。
前回ご紹介した皆さんとご関係の深い61340 5-1第3版は、101/657/CDとして
3月18日に提出され、6月10日がこの文書に対する意見提出の期限となっている
ことがわかります。運用している規格が気になる時はこのサイトを覗いていただく
とその動向を見ることができます。国際会議が6月27日から7月1日までSweden
Kistaで開催され、懸案中の審議文書が討議されました。
次回はまたANSIの規格解説に戻ります。

規格についてはこちらもご参照ください:https://rcj.or.jp/esd-standard

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【5】静電気対策Q&A(35)

■測定器についての質問 ────────────────────────

工程内の静電気現象や対策の状況を知るために役に立つ測定器を教えてください。

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◆回答例◆

静電気対策の効果を判断する測定器で一般的によく使われているのは電界計です。
帯電物の周りに形成される電界を帯電物からの距離を決めてその影響力を測定する
ことで帯電物の電位として表示します。第29号のQ&Aでも解説したように、電界が
どのような状態になっているか、測定器が何を見ているか等、測定器の特性をよく
理解して測定しないと何を測っているのか分からなくなります。静電気の発生から
測定までに時間が空いてしまうと、発生時の帯電量が漏洩して見えなくなってしま
うこともあり、その場合も正確な値を知ることが難しくなります。
このような場合、静電気現象と電荷減衰の関係を理解していれば漏洩経路の電気
抵抗を知ることで発生した静電気がどれ位の時間で消滅すかを想定することができ
ます。これは対策をした際の効果の判断材料にもなります。電界計に対し、表面電
位計と言って0位法という帯電物と同じ電位を測定電極に印加する測定器がありま
す。こちらは帯電物との距離に測定値が影響を受けにくい測定器のため測定距離が
多少変化しても帯電物の電位を正しく測定できる特徴があります。
測定距離を近接して測定することができるため小さいESDSを正確に測定するときに
役に立ちます。もっとピンポイントにESDSのリードに現れるような電位を測定した
い時には接触型表面電位計という測定器があります。通常静電気に何かが接触する
と蓄積した電荷が測定電極に漏洩してしまい測定できなくなりますが、これも先の
0位法に似た機構を使って電極部の静電容量を非常に小さくし、測定電極の入力抵抗
を非常に高くすることで接触しても電荷を逃がさずに測定することができます。
どれもそこに帯電している帯電量を測定するものですが、静電気の障害は帯電電位
が分かってもなかなかどこで障害が起きるかが分かりません。ESDが発生することで
ESDSが障害を受けるのですが、電位だけ見ていてもその電位がどこで障害を起こし
ているのか電位測定だけではなかなか判定ができません。
こんな時には放電検知器が役に立ちます。動作のタイミングやESDSがどこに存在し
ているときにESDを検知したかで、ESDSがどこで、何と放電したかが分かります。
検知器の中には放電の大きさも検出するものがあり、およそどれくらいの帯電で
放電したのかも知ることができます。このESD検知には光の発生を検出してどこで
ESDが発生したかを特定する機構のものや、アンテナを何本も使用しアンテナに入力
される電波の位相を算出してどこで放電が起きたかを動画映像にマークするものなど
があります。静電気現象や、障害を起こすESDはなかなか見つけにくいものですが、
これら測定器の特徴を知ることで見つけたい現象を探し当ててください。