RCJ通信
RCJ通信 第13号(2020年9月3日)
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第13号
より良い静電気対策管理のための
RCJ通信
2020.9.3 発行
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▼RCJ通信
静電気対策管理に従事する方々に向けて、RCJが開催するイベント情報をはじめ、
規格の動向、対策に関するトピックス、RCJの活動を発信するものです。
静電気対策にたずさわる方々に向けた情報を提供してまいります。
▼「新型コロナウイルス感染予防対策」について
日本電子部品信頼性センターが企画しているセミナー、イベント等は、政府の発表
と感染拡大の状況を鑑みて延期、もしくは中止することがあります。
企画を変更する際は事前に当センターがお送りするメールマガジン、ホームページ
のトピックでお知らせいたしますのでご留意ください。
ESDC資格認証、資格更新セミナーでのCOVID-19感染予防対策につきましては、
ホームページをご参照ください。
詳細はこちら:https://rcj.or.jp/oshirase/2651
▼今月のもくじ
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【1】ESDC資格認証セミナー、資格更新セミナー8月開催報告
【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ
【3】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ
【4】ESD対策に関連する規格の動向(9)
【5】静電気対策Q&A(13)
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【1】ESDC資格認証セミナー、資格更新セミナー8月開催報告
コロナ禍ではありましたが、5月の開催予定を延期したESDC資格認証セミナー、ESDC
資格更新セミナーを8月5、6、7日に実施いたしました。感染が懸念される状況下
であったことからご参加者はどちらのセミナーも20名程度となりました。
セミナー時の状況はCOVID-19の感染予防を考慮し、会場入り口にて問診票記入、手指
をアルコールで殺菌していただいてから受付の上、会場に入っていただきました。
セミナー会場内も定員400名のところ、今回はご参加いただいた方が少なく、ソーシャル
ディスタンスはかなり大きくなりました。
大田区産業プラザからも東京都の感染防止対策適用施設としての対策要求があり、
会場は窓、扉などを常時解放し、テーブル、椅子などはアルコールで毎回殺菌、マスク
は常時着用の要求に従い開催させていただきました。
9月も部屋は変わりますが、同じ大田区産業プラザで同様の体制にて開催を予定して
おります。
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【2】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー開催のお知らせ
年2回実施される資格認証セミナーの次回開催日時をお知らせいたします。
「第38回RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー」のお申し込み受付中です。
8月6日、7日にお申込みいただいた方で、受講を延期された場合の日時変更も承り
ます。
■第38回RCJ ESD COORDINATOR資格認証セミナー ─────────
開催日時:2020年10月19日(月)、20日(火)
会場:大田区産業プラザ(東京、蒲田)4階コンベンションホール
定員:100名
詳細・お申し込みはこちら:https://rcj.or.jp/esdc-seminar
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【3】次回 RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー開催のお知らせ
ESD COORDINATOR資格は、3年ごとに更新することになっています。資格更新セミナー
は、ESD対策技術(規格改定を含め)のアップデートの機会を与えることを目的とし
ています。なお、受講対象者には、メールでお知らせいたします。
新型コロナ感染拡大の影響を考慮し、資格有効期限が2019年12月31日のESDコーディ
ネータの方で、今年5月のセミナー受講が最後の受講機会になる場合、9月10日の
セミナー、11月16日のセミナー受講でも更新可能とします。
■第35回RCJ ESD COORDINATOR資格更新セミナー ──────────
開催日時:2020年11月16日(月)
会場:大田区産業プラザ(東京、蒲田)4階コンベンションホール
定員:100名
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【4】ESD対策に関連する規格の動向(9)
今回はIEC/TS 61340-4-2 Ed.1: Electrostatics – Part 4-2: Standard test methods for
specific applications –Test methods for evaluating the electrostatic properties of garments
(特定応用のための標準的な試験方法-衣服の静電気特性評価のための試験方法)に
ついてです。
実はIEC 61340 4のシリーズには、衣服を評価するための規格がこの4-2と4-9の二つ
あります。静電気対策管理基準のIEC 61340 5-1ではInternational Standardの4-9が
引用規格として取上げられており、このTechnical Specificationである4-2は引用さ
れておりません。基本的に評価方法がそれぞれ違い、4-9は抵抗値評価ですが、61340 4-2
は服の帯電、放電の試験方法と手順を提示しています。対象となる衣類は服の上下と
帽子などで、手袋や指サック靴下などは含まれていません。またこの試験方法は人体
の安全性に関しては適切な説明ではないとされています。
第2項は引用規格で測定に関する61340 2のシリーズが挙げられており、衣服の関係と
して61340 4-9も挙げられています。また衣服という織物の材料であることからISOの
織物関係の規格も引用されています。3項は用語解説、4項が試験環境について、
5項が試料の準備、6項が試験方法の説明です。ここに記載されている試験方法には
抵抗測定が挙げられてはいますが、ほとんどは帯電と電荷量測定です。ここに挙げら
れる電荷量測定の方法はファラデーケージと電圧計を使用した方法ですが、試験機器
や環境の設定の難しい試験方法で61341 5-1の引用規格にはなっていません。ちなみに
いくつか方法を挙げると、絶縁板の上に立った人体が、着用していた試料の服を脱い
でファラデーケージに入れる、試料を着用した人体が椅子から立ち上がって人体の電圧
を測定する、特殊なマネキンに試料を着せ、脱がせて試料の電荷量を測定する、試料
を着用した人体やマネキンの背中をごしごし擦り電位や帯電量を測定する、などです。
織物としての評価を含め、実際に着用した際にどのような帯電状態になるのかなどの
評価には向いている規格だと思われます。
次回はIEC 61340 4-3 Footwear(履物の試験方法)です。
規格についてはこちらもご参照ください:https://rcj.or.jp/esd-standard
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【5】静電気対策Q&A(13)
■イオナイザについての質問 ───────────────────────
イオナイザを長持ちさせるにはどのように扱ったらよいでしょうか。
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◆回答例◆
一般的な電圧印加式イオナイザは高電圧発生部と電極から構成されています。タイプ
によって一体になっているものや別置き型などがあります。また使用する目的に合
わせてファンのついている卓上型や、圧搾空気等高圧ガスをつなぐものなどがあり
ます。
イオナイザを長持ちさせるメンテナンス方法の第一に挙げられることはクリーニング
です。電極先端をクリーニングすることは性能維持のために広く知られるところです
が、高圧発生回路から電極までの高圧の経路や電極を支える絶縁部分が汚れたままに
ならないようにすることもとても重要です。
電極を支えている絶縁部分や高電圧配線部分など高電圧が印加されている部分が汚れ
ると、汚れを伝わって高電圧が接地側へ洩れていきます。高電圧が洩れてしまうこと
で放電電極に電圧がかからなくなるとイオンが生成されず効果がなくなります。しか
も漏れ始めると、ただ洩れているだけでなく洩れる経路が形成され絶縁破壊を起こし
ます。一旦絶縁破壊が起きると、この漏洩経路が焼損しイオナイザは完全に故障して
しまいます。焼損が起きると故障以上に大変危険な問題を起こすためイオナイザは
電極と高電圧経路の清掃が必要です。絶縁性がきちんと保たれ、放電電極に正常に高
電圧が印加される状態が維持されればイオナイザは長持ちします。
いずれにしてもイオナイザメーカが提示するメンテナンス方法をきちんと守って取り
扱うことが重要です。