RCJ通信

RCJ通信 第5号(2020年1月9日)

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 第5号

 より良い静電気対策管理のための
 RCJ通信
               2020.1.9 発行
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日頃から、当センターの活動をご支援くださいましてありがとうございます。
このメールはESDコーディネータ資格認証試験を受験された方、RCJ信頼性
シンポジウム等に参加されたことのある方に配信しております。

▼RCJ通信
静電気対策管理に従事する方々に向けて、RCJが開催するイベント情報を
はじめ、規格の動向、対策に関するトピックス、RCJの活動を発信するもの
です。静電気対策にたずさわる方々に向けた情報を提供してまいります。

▼今月のもくじ
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【1】2020年 新年のご挨拶
【2】RCJにおける信頼性活動についてのご紹介
【3】ESD対策に関連する規格の動向(1)
【4】ESD COORDINATOR資格認証カード発送完了のお知らせ
【5】静電気対策Q&A(5)
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【1】2020年 新年のご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
昨年中はRCJの活動にご協力いただき誠にありがとうございました。
今年も静電気対策管理に従事される皆さまのお役に立つ誌面を目指して配信
をしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。
さて今回でRCJ通信も5回目を迎え、今年から新しい連載を開始いたします。
まず最初に登場いたしますのは、皆さまの活動の礎となります「規格」に
ついてです。ご購読のほど、お願い申し上げます。

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【2】RCJにおける信頼性活動についてのご紹介
RCJでは、設立目的の一つである信頼性技術の開発と普及を、継続して推進し
ています。信頼性は、素材製造から機器・システムまで、いずれの段階におい
ても重要です。弊センターは、各段階について以下の対応委員会を設置し、
情報交換の場を提供しています。

①故障物理研究委員会
半導体デバイスの故障物理を取り上げている委員会で40年以上も継続してい
ます。時代ごとに、その時代で注目されているテーマを取り上げ、内外文献
を中心に調査研究を進めてきました。近年は省電力化で注目されている次世
代パワー半導体の信頼性、及びムーアの法則の限界の一因と考えられている
素子ばらつきの問題を取り上げています。

②電子部品信頼性調査委員会
近年自動車に搭載される電子制御装置に機能安全への取り組みが求められて
いることから、“機能安全規格の理解と電子部品の信頼性へ及ぼす影響”を
主テーマとした調査研究を2013年から開始しました。

③基板・モジュール静電気対策委員会
部品単体のESDを拡張し、多種類の部品を搭載したモジュールのESD対策につ
いて調査検討を行う委員会を新設しました。この委員会の目的は、内外の研
究報告のレビューをはじめ、自社での困り事などを持ち寄り、検討を行うこと
で、共通的な問題解決を探求することです。
基板モジュールレベルのコンポーネントレベル、システムレベルに対する位
置づけ、標準的なESD試験方法、具体的対策(帯電電位か帯電量か)などに
注目して調査研究を進めています。

詳細はこちら:http://rcj.or.jp/about-reliability

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【3】ESD対策に関連する規格の動向(1)
国際的な静電気対策管理規格IEC61340 5-1が公布されてから20年ほどが経過
し、規格に従った静電気対策の履行が一般的な認識となってきました。
静電気敏感性デバイスを扱う製造業において、顧客との交渉の場ではこの静電
気対策関連規格の理解がとても重要になってきています。このコーナーでは
規格の全容や、各規格の概要などについて回を重ねて解説をしてまいります。
今回は世界各国で使われている静電気対策関係規格の全体像です。
世界で使用されている静電気対策規格は、主に国際規格としてのIEC 61340
シリーズ、アメリカ地域を中心としたANSI/ESD Standard、日本を中心とした
JIS・RCJSの三つのグループがあります。
EUやEUに関連したアジアの企業はIEC規格を、米国と米国に関係した企業は
ANSI/ESD Standardを、日本と日本に関係した企業はJIS及びRCJSを採用して
います。それぞれ異なる規格ですが、それぞれが他の規格を参考にしている
ところがあり、内容がよく似ています。しかし定義する抵抗値や評価方法な
ど少しずつ異なる部分があるため静電気対策を行う際、規格に沿った対策を
するのであれば、適用する規格の要求事項をよく理解して対策用品を選択し
なくてはなりません。
次回はこれら規格の関係と歴史について解説いたします。

詳細はこちら:http://rcj.or.jp/esd-standard

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【4】ESD COORDINATOR資格認証カード発送完了のお知らせ
昨年6月に資格期間2019年7月1日~2020年6月31日のESD COORDINATOR資格
認証カードを、12月に資格期間2020年1月1日~2020年12月31日の資格認証
カードをESDコーディネータのみなさまに発送いたしました。
お手元に認証カードが届いていない方は、年会費(資格維持費)のお支払いが
お済みでない方、認証カードのご送付を不要と申告いただいた方です。カード
が届いていない方で資格維持を希望される方は、お早めに年会費の納入をお願
いいたします。
近年、静電気対策管理の必要性と共に静電気対策管理を理解する有識者に対す
る価値もますます高まっております。せっかく取得された資格ですので放棄し
てしまうことのないよう、ESD COORDINATOR資格の維持をご検討くださいます
ようお願い申し上げます。
請求書の再発行を希望される場合は、下記メールアドレスまでご連絡ください。
年会費を未納入で資格維持をご希望されない方は、大変お手数ですがESDコー
ディネータ登録情報の変更ページから、資格辞退届をご提出くださいますよう
お願いいたします。

請求書の再発行についてのお問い合わせ:info@rcj.or.jp
詳細はこちら:http://rcj.or.jp/esdc-page

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【5】静電気対策Q&A(5) 

■接地についての質問 ───────────────────────

EPA内に部品実装装置(機械)と組立ライン(人)が混在するような環境で、
機械及び人の接地を行う場合、共通の接地にしてしまうと、機械が漏電した
際に人に影響を及ぼすため、機械と人の接地を別々に独立させてEPAを構築し
ましたが、この方法に問題はないでしょうか。

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◆回答例◆
装置接地は大多数が幹線保安接地に接続されていると思います。D種接地が
幹線保安接地に独立して存在する場合には、何らかの理由があると思います
ので、このD種接地を幹線保安接地に接続しては問題となります。
工場における接地系統として、耐雷接地、電力設備用接地(幹線保安接地)、
電子回路用接地、通信用接地など複数の系統が存在する場合には、静電気
対策用の接地をどの系統に接続するかが検討を要する点です。幹線保安接地
が推奨されていますが、大きな電圧スパイクが発生する場合には、直接の接
地も考慮しなければならないと言われています。なお、静電気対策用の接地
は、抵抗100Ωの最も容易なD種接地工事で十分です。
ご質問のような環境において、機械は「EPAグラウンド」に直接接地、人は
「EPAグラウンド設備」に接地されていると考えますと、機械の筐体と人と
の直接接触の機会をなくす必要があります。RCJS-5-1では、機械の漏電でも
人体が危険にならないような電流制限抵抗の挿入が規定されていますので、
機械と人を共通の「EPAグラウンド設備」に接続する手段も検討してください。